LPガスの商慣行「無償貸与」について①
札幌市中央区を中心に投資不動産を扱っていますキタデンの石山です。札幌市中央区のオーナー様より、無償貸与にかかわる法令の改正についてご質問を受けました。先日LPガス供給会社さんより説明を受けた内容をお伝えしましたので紹介します。「無償貸与」とはLPガス事業者がガス販売契約を目的として、賃貸集合住宅のオーナーや建設業者にガス給湯器やガスコンロを無償提供したことが始まりと言われています。その後エアコンや防犯カメラといった様々な製品も、LPガス事業者自らまたは不動産関係者の求めに応じて費用負担し、後日LPガス料金として当該費用が入居者から回収される商慣習に変化しました。
無償貸与は物件のLPガス料金を値上げさせる要因となりますが、集合賃貸住宅の消費者(入居者)はオーナー等があらかじめ選択したLPガス事業者との間でLPガスの販売契約を締結せざるを得なく、入居後に料金を知ることが多いですが、料金に不満があっても受け入れるしかありません。事実上消費者には選択の機会がありません。無償貸与ができないLPガス事業者は、オーナーや不動産関係者から断られるという取引構造により、料金の多寡ではなく無償貸与の大きさで賃貸集合住宅へのLPガス供給契約が決まり、それが消費者の利益につながらないという歪みが発生しています。